JR東海ではこの夏から土・日・祝限定で同社在来線の全線と
在来線に隣接する16の私鉄が2日間乗り放題となる「JR東海
&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」を新たに発売しました。発売額は
大人8,480円、こども3,990円で、これとは別に特急券を購入
すれば新幹線や在来線特急にも乗車可能です(新幹線は4回まで
の制限あり)。利用期間は土曜日と日曜、祝日と土曜日、または
日曜と祝日が連続する2日間ですが旧盆、年末年始、大型連休には
除外日があります。発売箇所はJR東海の主な駅などで、地域外から
の利用者は域内に入ってからの購入となりますが利用開始当日も
発売されますので問題はありません。

域内唯一の空港はセントレア、中部国際空港になりますがLCCで乗り
入れているのはジェットスターだけ。新千歳、鹿児島、那覇からの
路線があります。ただ注意が要なのはセントレアに乗り入れている
唯一の鉄道である名古屋鉄道が参加していないことです。では私鉄16社とは?
伊豆箱根鉄道,岳南電車、静岡鉄道、天竜浜名湖鉄道、遠州鉄道、豊橋鉄道、愛知環状
鉄道、東海交通事業、三岐鉄道、養老鉄道、樽見鉄道、近江鉄道、
明知鉄道、長良川鉄道、名古屋臨海高速鉄道、伊勢鉄道です。見た感じ
このきっぷの名称どおり乗り鉄の人が乗りつぶしに使うのに最適な
ようです。

しかしそれだけではありません。戦国戦跡&城跡めぐり
にも使えるのです。JR東海圏は戦国三大英雄である織田信長、豊臣秀吉、
徳川家康を輩出したエリア。彼らにまつわる戦跡や城跡があちこちに
散在していますからこれらを巡る歴史散歩も、このきっぷを使えば
リーズナブルに楽しむことが出来そうです。例えば徳川家康生涯で最大の
負け戦と言われる三方が原の戦いはJR浜松駅の北西方で行われました。
また難攻不落と讃えられた高天神城。最寄駅はJR東海道線、新幹線の
掛川駅ですが、ここでは二回に渡って徳川勢と武田勢が攻防戦を繰り広げ、
第二次の戦い(天正8年)では徳川勢が圧勝して武田家滅亡の伏線となった、
と言われています。今では城跡である標高132mの鶴翁山が静かに佇み、往時の
戦いを偲ばせます。さらに織田信長が天下布武への第一歩を踏み出した
桶狭間の戦い。名古屋鉄道の有松駅が最寄り駅となりますが、この古戦場
には古戦場ガイドの制度があい、事前に予約すれば郷土誌に詳しいガイドが
古戦場めぐりを手助けしてくれます。そしてもちろん関ヶ原です。JR東海道線の
関ヶ原駅の周辺には博物館をはじめ沢山の史跡がのこされています