2日目朝、鹿児島から高速に乗り、宮崎方面に進路をとります。
まず目指すは都城市。都城ICからクルマだと15分の場所に
「霧島ファクトリーガーデン」があります。全国で販売されている
芋焼酎「黒霧島」の製造会社である霧島酒造が工場の一部を一般
に開放して、工場見学や製品販売、さらにカフェやレストランも
備えた観光施設となっています。ここでしばらく休憩したら、その
後はかなりのロングドライブになります。今回残念ながら宮崎市や
日南方面はパスしてしまいましょう。旅には時々捨てることも大切な
場面もありますよね。

太陽がギラギラ照りつける南国のハイウェイを約1時間半突っ走ると
日向ICに着きます。まずは美々津の町並みを歩きに行きましょう。
美々津は耳川が日向灘に注ぎ込む河口にある港町として発展してきました。
古い港町の景観が今に残る町として重伝建(重要伝統的建築物保存地区)
にも指定されているのは、以前当コラムで取り上げたとおりです。
この町のどこか、あるいは日向市内で昼食をとり、午後は日向岬方面の海の
観光へ向かいましょう。

日向岬周辺の見所は三か所あります。手前からまずは「クルスの海」、ここで
願い事をすると叶えられる、との言い伝えがあって県内の恋人たちからは絶大
な人気を博しているそうです。ではなぜクルスなのか?上から見ると陸地と
大きな岩礁に囲まれた細長い海が十字に交差していて、あたかも十字架
(クロス、クルス)のように見えるからなのです。海の色もクルスの部分は外海より
明るいライトブルーに見えます。次は「馬の背」です。地学的な言葉を使えば
柱状節理。日向灘に突き出た溶岩が波に浸食されて高さ70メートルもの断崖
絶壁となり、迫力のある景観を生み出しています。そして最後は突端にある
日向岬です。360度、水平線がまあるく見える海の絶景。天気の条件が合えば
遠く四国の陸地が望めることもあります。日向岬、馬の背、クルスの海は
車を使えば2時間程度あれば周遊することができます。

さあ、日向市内に別れを告げれば後は一気に本日の宿泊地である別府へ
直行です。およそ2時間のドライブです。別府らしい大きな温泉ホテルに
泊まるのもいいのですが、そうすると大抵はそのホテルの内湯に入って、
あてがいのお膳料理かヴァイキングで終わってしまいます。別府には
実に8か所の外湯があって、それぞれ個性を競い合っています。ですから
ビジネスホテルに泊まって、外湯めぐりに興じるのもアリではないで
しょうか。夕食は冷たい生ビールに別府名物とり天で決まりです。

さあ明日は最終日、湯布院と日田を観光して福岡空港から帰途に
つきます。おつかれさまでした!